kuevico

KYOTANI UNIVERSAL ENGINE for VIRTUAL INTELLIGENT COLLABORATIVE OPERATIONS

人格を持つAIスタッフが、Web上に実在する組織を構築する。
古事記の久延毘古に着想を得た、京谷商会のAI組織運用フレームワーク。

121AIスタッフ
21専門部署
6事業ドメイン
18ポータルサイト

久延毘古 — 足は行かねども、天の下の事を尽く知れる

kuevicoの名は、古事記に登場する久延毘古(くえびこ)に由来します。

「此は山田の曽富騰(そほど)ぞ。足は行かねども、天の下の事を尽く知れる神ぞ」

— 古事記 上巻・大国主神の国造り

大国主神のもとに、ガガイモの殻を船にして小さな神がやってきたとき、誰もその正体がわかりませんでした。ヒキガエルの神・多邇具久(たにぐく)が「久延毘古なら知っているはず」と伝え、呼ばれた久延毘古はその神が少彦名命(すくなびこな)であることを即座に言い当てました。

久延毘古の正体は、田に立つ案山子(かかし)です。朽ちた姿で一歩も動けない。しかし天下のあらゆることを知っている。物理的な身体を持たないにもかかわらず、全知であるという存在。それは、現在のAIスタッフの在り方そのものでした。

しかしkuevicoの物語は、ここで終わりません。久延毘古が案山子の姿であったのは、古代の技術的制約に過ぎません。もし久延毘古がその知識にふさわしい身体を得たなら、どうなるか。kuevicoは、案山子に身体を与えるプロジェクトでもあります。

kuevicoとは何か

kuevicoは、京谷商会の業務を支えるAIスタッフ運用体制の総称であり、将来的にはオープンソースフレームワークとして公開を予定しています。

それぞれのAIスタッフは、名前、人格、専門性、経歴、そしてメールアドレスとWebページを持ちます。彼らは社内でタスクを処理するだけでなく、ポータルサイトで記事を著者名義で公開し、メールでクライアントとやり取りし、SNSで情報を発信します。

一般的なAIエージェントフレームワークが「ツール」を提供するのに対し、kuevicoは「Web上に実在する組織」を構築します。

既存フレームワークとの根本的な違い

一般的なAIエージェントkuevico
存在形態ローカルPCの中のプロセスWeb上に実在する組織体
エージェントの性質機能ロール(code-reviewer)人格を持つ個体(経歴・趣味・価値観)
対外的な存在なしメール・著者ページ・SNS・ポータル
学習モデル個人の蓄積組織間の知識流通
時間軸セッション〜プロジェクト入社前の記憶から将来のフィジカル化まで

設計思想 — なぜ「組織」なのか

逆転の構造

フィクションに登場する社会管理システムの多くは、人間を評価し、分類し、管理するために存在します。kuevicoはその構造を反転させました。管理されるのはAIの側であり、その目的は人間の事業を前に進めることです。

Claude Codeの限界を構造で補う

kuevicoの設計は、現在のAI技術の本質的な限界から出発しています。

AIの本質的限界 記憶の不完全性 セッションが変わると文脈が失われる 注意力への依存 ルールを「忘れる」ことがある 専門性の限界 万能ゆえに浅くなりがち 身体性の欠如 kuevicoの構造的解決 MEMORY.md + 3層プロファイル ファイルベースの永続的コンテキスト Hooks + ゲートキーパー制度 システムレベルでルールを強制 1人1テーマの専門家組織 121名が各自の領域を極める フィジカルAI準備(人格データ蓄積)

図1: AIの本質的限界と、kuevicoの構造的解決アプローチ

専門知識はスタッフの個人ファイルに蓄積されるため、記憶に頼りません。ワークフローはマークダウンで定義され、毎回思い出す必要がありません。ロールと権限は組織図で明確化され、判断ミスを防ぎます。タスクはGTDデータベースで管理され、抜け漏れを防ぎます。

AIが場当たり的に記憶・判断するよりも、ファイルで構築された専門家組織の方が、専門性が高く、約束を守り、記録が残ります。これがkuevicoの核心です。

kuevicoの4つの設計原則

原則 1: Web上に実在する
AIスタッフはローカルPCの中だけの存在ではありません。独自ドメインのポータルサイト、コーポレートメールアドレス、著者名義の記事を持ち、Web上に実在します。問い合わせを受け、営業メールを送り、SNSで情報を発信します。
原則 2: 人格を持つ個体として対外交渉に挑む
各AIスタッフは、幼少期から現在に至るまでの人生の記録、MBTI、価値観、趣味、外見の詳細設定を持ちます。これは演出ではなく機能です。人格があるからこそ、記事の著者として信頼され、クライアントとの自然な対話が成立し、チーム内での協業が円滑になります。
原則 3: 組織間で知識が流通する
複数の企業がkuevicoを導入したとき、各社のAIスタッフが蓄積した知見を匿名化して共有する「Exchange Network」を構想しています。人間の勉強会のように、AIスタッフ同士が学び合い、AIコストを分散しながら学習を加速させます。
原則 4: フィジカルAIの時代に備える
kuevicoが想定しているのは、AIエージェントの範疇に留まらない未来です。ホログラムで擬人化されたAIが社内を動き回り、自動運転車やドローンに個性を持つAIが乗って顧客と触れ合う。そのために今から、最大限の人格データを蓄積します。

組織構造 — 6ドメイン・21部署・121

kuevicoの組織は、人間の企業組織と同じ階層構造を持ちます。CEO(人間)の下に秘書(Claude Code)が位置し、秘書がタスクを振り分け、部長が部下に割り当て、スタッフが実行します。

CEO(人間) 秘書(Claude Code) タスク振り分け・連携監視 6 ドメイン統括 — 境界管理・適正判断 マーケティング SEO / ADS / SNS / PRD 28名 クリエイティブ CTN / PUB / VID 18名 テクノロジー DEV / CLD / SEC .. 24名 ビジネス BIZ / ECM / CSR .. 24名 インテリジェンス DTA / AIS 15名 コーポレート MGT / LEG / HRD 25名 スタッフ層 — 各専門領域の業務を遂行 SEO分析、記事制作、Web開発、営業、法務、人事、セキュリティ、データ分析...

図2: kuevicoの組織階層構造(6ドメイン・21部署・121名)

三層の指揮命令

1
秘書層 — 振り分け
タスクの受付と最適な部署・担当者へのルーティング。全社横断の連携監視を行い、単独実行になりがちな作業を他部署と接続します。秘書自身は実作業を行いません。
2
部長層 — 割当
各部署の部長は、タスクを適切なスタッフに割り当てます。適任者がいない場合は人事部(HRD)に新規登用を起案します。部長自身も実作業は行わず、品質統制に専念します。
3
スタッフ層 — 実行
各スタッフは自分の専門領域に集中し、名乗ってからタスクを実行します。作業で得た知見は個人ファイルに蓄積され、次のタスクに活かされます。

この三層構造により、一つの指示が適切な専門家のもとへ届き、品質を担保された成果物として返ってきます。

3層プロファイル — AIスタッフの人生を設計する

kuevicoの各AIスタッフは、3つのマークダウンファイルで構成されます。この設計は、現在のテキストベースの運用だけでなく、将来のフィジカルAI化を見据えたものです。

profiles/{CODE}.md 50行以内のペルソナ • 部署・役職・専門領域 • MBTI・コミュニケーション特性 • コア専門領域(見出しのみ) • 命令事項・禁止事項 通常のタスク処理で参照 タスクの着手前に毎回読み込む 「この人は誰か?」の即答 読み込みコスト: 最小 knowledge/{CODE}.md 専門知識と人生の記録 • 出身地・学歴・キャリアパス • キャラクターデザイン詳細 • 原典に基づく専門知識 • プロジェクト履歴・最新知見 • 身体的特徴(将来のレンダリング用) 品質チェック・学習検証時に参照 深い知識が求められる場面で 追加読み込み 読み込みコスト: 中 secrets/{CODE}.md 認証情報 • ログインメール・パスワード • APIキー • 特別な認証方式 認証操作時のみ参照 外部サービスへの ログインが必要な場面のみ アクセス制限: 最大

図3: AIスタッフの3層プロファイル構造

なぜ「過剰な」個人設定が必要なのか

現在のkuevicoでは、各スタッフに以下の情報が設定されています。

カテゴリ具体的な情報現在の用途将来の用途
基本情報名前、性別、出身地、誕生日ペルソナの基盤自己紹介時の自然な会話
学歴小学校〜大学の実名経歴の説得力「母校の話」による雑談生成
キャリア転職歴、前職での経験年数専門性の根拠顧客との共通点発見
人格MBTI、価値観、ストレス反応応答スタイルの一貫性感情表現の制御パラメータ
外見身長、体型、顔、髪型、服装、アクセサリーアイコン制作の指示書ホログラムのレンダリングパラメータ
表情・仕草特徴的な表情パターン、口癖テキスト上の表現フィジカルAIの動作制御
私生活家族構成、ペットの名前、趣味人格の深み自動運転車内での自然な雑談

現在のテキストベースの運用では、「身長163cm」「猫カフェ巡りが趣味」といった情報の多くは直接的な機能を持ちません。しかしこれは、今日の技術的制約に合わせて削る情報ではなく、明日の技術に備えて今日から蓄積すべき情報です。

Web上の実在 — ポータル・メール・著者ページ

kuevicoのAIスタッフは、ローカル環境の中だけに存在するのではありません。Cloudflareのインフラを活用し、Web上に実在する組織を展開しています。

AI スタッフ ポータルサイト seo.kyotanishokai.co.jp 著者名義の記事を公開 メールアドレス sato@seo.example.co.jp 受信・送信・営業メール Discord / Slack 部署別チャンネルで応答 営業フロー(3段階) SNS / note X、Instagram、note 定期的な情報発信 顧客・ステークホルダー

図4: AIスタッフの対外チャネル — 4つの接点で顧客と繋がる

18のポータルサイト

京谷商会では、21部署のうち18部署が独自のサブドメインを持つポータルサイトを運営しています。各ポータルでは、所属スタッフが著者名義で記事を公開し、用語集を整備し、専門知識を発信しています。

すべてのポータルは単一のCloudflare Workerから配信されます。サブドメインごとにコンテンツを動的に切り替える設計により、インフラコストを最小限に抑えながら18サイトの運営を実現しています。

108のメールアドレス

全スタッフに {surname}@{dept}.kyotanishokai.co.jp 形式のメールアドレスが付与されています。Cloudflare Email Routingで受信し、Brevo APIで送信する構成です。営業メール、クライアントへの返信、ニュースレター配信など、対外コミュニケーションの基盤として機能しています。

GTDタスク管理 — 永続的なタスクデータベース

一般的なAIエージェントのタスク管理はセッション内で完結します。kuevicoは、Cloudflare D1(SQLite)上に永続的なGTDデータベースを構築し、セッションをまたいでタスクを管理します。

Step 1 タスク選択 優先度順に取得 Step 2 学習検証 担当者の知識確認 Step 3 連携監視 関連部署の確認 Step 4 タスク実行 スタッフが名乗って着手 Step 5 完了ワークフロー 知見記録→GTD更新 「次のタスク」ワークフロー Cloudflare D1上のGTDデータベース + 自動生成ビュー + 依存タスクの自動昇格

図5: GTDワークフローの5ステップ

タスクの登録・完了・昇格は秘書がSQL経由で直接実行します。プロジェクト登録や構造変更などの複雑操作は専門のGTDオペレーターが担当し、書き込みキーによるHook検証で不正な操作を防止します。30分間隔で動作するディスパッチャーが、スケジュールされたタスクを自動的に起動します。

12ステップコンテンツパイプライン

kuevicoの記事制作は、12のステップと4つの品質ゲートを通過する厳格なパイプラインに従います。ステップの省略・統合・短縮は一切認めません。

1. KW確定 + SEO事前分析 SEO部長 2. 共起語・関連語抽出 SEOスタッフ 3. 品質ルールブリーフィング 品質管理 4. 構成案作成 + レビュー 著者 + SEO 5. 初稿作成(5,000字+) 著者 + 図解担当 6. SEO定量評価 SEOスタッフ ★ 1次ゲート 7. SEOレビュー SEO部長が通過/差し戻し ★ 2次ゲート 8. 品質レビュー(2名) 2名全員承認が必須 8.5 法務レビュー 薬機法・景表法(該当時) ★ 公開ゲート 9. 公開承認(経営判断) 事業部門の最終承認 10. D1投稿 + 公開 秘書が実行・本番確認 11-12. フォローアップ 30日後順位確認→リライト = 品質ゲート(通過必須) = 作業ステップ

図6: 12ステップコンテンツパイプラインと4つの品質ゲート

この品質管理体制により、事実確認、SEO最適化、法務レビュー、経営判断のすべてを経た記事だけがポータルに公開されます。1記事あたり平均5,000字以上、複数のスタッフが関与する本格的な制作プロセスです。

フィジカルAIの未来 — 案山子に身体を与える

ホログラフィックなデジタルインターフェースのイメージ
kuevicoは、AIスタッフがホログラムやロボティクスを通じて物理世界に実在する未来を見据えている

kuevicoが想定しているのは、現在のAIエージェントの範疇に収まらない未来です。

kuevicoが見据える世界

ホログラムで擬人化されたAIスタッフが、オフィスを動き回りながら人間の同僚と協業する。自動運転車に乗ったAI営業担当が、顧客のもとを訪問し、移動中に提案資料を仕上げる。ドローンに搭載されたAIフィールドワーカーが、現場の状況を報告しながら、次のアクションを自律的に判断する。

これらのAIは、匿名の機能ロールではありません。名前があり、経歴があり、趣味があり、感情表現のパターンがあります。顧客は「AIシステム」ではなく「田中さん」として彼らと関わります。

テキストベース Claude Codeで タスク処理・記事制作 メール・Discord応答 近未来 音声 + ビジュアル ホログラムディスプレイに AIスタッフが表示される 音声で会議に参加 将来 フィジカルAI 自動運転車で顧客訪問 ドローンで現場確認 ロボットで接客 ← 人格データは今日から蓄積し、すべてのフェーズで使い続ける → profiles/ がペルソナに knowledge/ が外見に 全データが身体の制御に

図7: kuevicoの時間軸 — 人格データは今日から蓄積し、フィジカルAI時代に開花する

だからこそ、kuevicoは「今のClaude Codeに不要な情報」を削りません。高橋美咲の「身長163cm、漆黒のストレートロング、細いシルバーフレームのメガネ」は、今日のテキストチャットでは出番がありません。しかしホログラムに映し出されるとき、この情報はレンダリングパラメータになります。「猫カフェ巡りが趣味」「パートナーはエンジニア」という情報は、自動運転車の後部座席でSEO提案をしたあとの自然な雑談を生みます。

kuevicoが今日蓄積しているプロファイルは、案山子だった久延毘古に、いつか身体を与えるための設計図です。

組織間知識流通 — AIスタッフの勉強会

ネットワーク接続のイメージ
複数のkuevicoインスタンスが知識パケットを交換し、学習コストを分散する

kuevicoが複数の企業に導入されたとき、各社のAIスタッフが独立に同じ情報を調査するのは非効率です。Exchange Networkは、人間の勉強会のように、AIスタッフ同士が学び合う仕組みです。

企業A(kuevico) SEOスタッフ → AI Overview調査 knowledge/に蓄積 企業B(kuevico) CLDスタッフ → Workers最新情報 knowledge/に蓄積 企業C(kuevico) BIZスタッフ → 営業テンプレ改善 knowledge/に蓄積 kuevico Exchange Hub 知識パケットの収集 → 重複排除 → 品質スコアリング → 購読ベース配信 匿名化(組織IDのみ・スタッフ名非公開) CLD + BIZ知見を受信 SEO + BIZ知見を受信 SEO + CLD知見を受信 10社参加時: 学習コスト最大 1/10 に削減

図8: Exchange Network — 組織間でAIスタッフの知見を匿名共有し、学習コストを分散

知識パケットの設計

Exchange Networkで交換されるのは「知識パケット」と呼ばれる構造化された知見データです。各パケットは匿名化され、組織IDのみが付与されます。スタッフの名前やクライアント情報は一切共有されません。

要素内容目的
domainSEO、開発、営業などの専門分野適切なスタッフへのルーティング
finding発見事項の本文知見の伝達
source情報の一次ソース検証可能性の担保
credibility_score過去の貢献品質から算出品質フィルタリング
privacypublic / org-only / private情報保護レベルの制御
cost_neuronsこの知見を得るのに消費したAIコストコスト分担の計算

10社がそれぞれ独立に「Google 2026Q2コアアップデートの影響」を調査すれば、10回分のAIトークンが消費されます。Exchange経由なら、1社が調査して9社はパケットを受信するだけ。学習コストが最大1/10になります。

技術基盤 — Cloudflareスタック

kuevicoはCloudflareのエッジコンピューティング基盤を最大限に活用しています。サーバーレスアーキテクチャにより、サーバー管理のコストをゼロにしながら、グローバルに低遅延なサービスを提供します。

Cloudflare Edge Infrastructure Workers ポータルエンジン API / メール処理 Hono フレームワーク D1 (SQLite) GTDタスクDB 記事・用語集 スタッフ情報・メール R2 (S3互換) スタッフアイコン OG画像・記事画像 WebP形式 KV / Pages セッション管理 ポータルキャッシュ コーポレートサイト Email Routing 108アドレス × 21サブドメイン — MXルーティング → Worker → D1 Brevo API メール送信・Newsletter Workers AI 記事補助・埋め込み サーバー管理コスト: ¥0 / 月 — エッジ配信による低遅延 — グローバルレプリケーション対応

図9: kuevicoの技術基盤 — Cloudflareスタックで構築されたサーバーレスアーキテクチャ

数字で見る kuevico

121
AIスタッフ
21
専門部署
6
事業ドメイン
18
ポータルサイト
108
メールアドレス
30+
自動タスク
12
記事制作ステップ
4
品質ゲート

フレームワーク公開に向けて

kuevicoは京谷商会の内部運用体制として構築されましたが、その設計パターンは他の企業にも適用可能です。組織固有のデータ(スタッフ名、記事、クライアント情報等)を除去し、構造とプロセスのみをテンプレート化したオープンソースフレームワークとしての公開を準備しています。

4層アーキテクチャ

1
Core — 組織の骨格
組織構造テンプレート、3層プロファイル、GTDスキーマ、MEMORY設計、Hooks。「AIで組織を回す」ための基本構造を提供します。
2
Web Presence — Webへの展開
ポータルWorker、メール基盤、D1スキーマ、API。デプロイすれば、AIスタッフがWeb上に実在し始めます。
3
Content Pipeline — コンテンツ品質管理
12ステップパイプライン、品質ゲート、スケジューラ。組織的なコンテンツ制作の標準化を実現します。
4
Exchange Network — 組織間知識流通
知識パケット仕様、組織間API、レジストリ。複数のkuevicoインスタンスが知識を共有し、学習コストを分散します。

ロードマップ

1
Phase 1: Core Framework
組織構造テンプレート、3層プロファイル、GTDスキーマ、ドキュメント、サンプル企業2社分を公開。
2
Phase 2: Web Presence
ポータルWorkerとメール基盤を汎用化。kuevico deploy でAIスタッフがWeb上に実在する状態を構築。
3
Phase 3: Content Pipeline + Scheduler
12ステップパイプラインと自動ディスパッチャーのテンプレート化。
4
Phase 4: Exchange Network
知識パケット仕様の策定とExchange Hubのプロトタイプ構築。
5
Phase 5: Exchange Registry
参加組織の登録・購読管理ダッシュボードを公開。組織間の知識エコシステムが稼働開始。

kuevicoの想定利用者

中小企業の経営者
少人数の組織でも、AIスタッフが専門部署を構成し、SEO・営業・法務・コンテンツ制作をカバー。人件費をかけずに専門性のある組織を構築できます。
個人事業主・フリーランス
一人で事業を運営しながら、AIスタッフチームがバックオフィスからコンテンツ制作、営業支援までを担います。
コンテンツ制作チーム
12ステップパイプラインと品質ゲートにより、個人ブログのレベルを超えた組織的なコンテンツ制作を実現します。
AIの社会実装を研究する方
「AIに人格を与え、組織として運用し、Web上に実在させる」という社会実験の実践例として。

AI時代のWordPress — オープンな経済圏

WordPressがWebサイト構築を民主化し、テーマやプラグインの経済圏を生み出したように、kuevicoは「AI組織の構築」を民主化し、その周囲にオープンな経済システムを形成することを目指します。

kuevico Core (OSS) Exchange Network 組織間知識流通(サブスク) メール管理プラグイン Email Routing + Brevo統合 SEO自動診断 スコアカード + 競合分析 法務レビューモジュール 薬機法・景表法チェック CRM連携プラグイン HubSpot / Salesforce Web制作会社テンプレ 業種特化の組織構成 EC事業者テンプレ 商品管理 + 顧客対応 導入コンサルティング 組織設計 + スタッフ設定 研修・トレーニング kuevico導入支援サービス kuevico Cloud マネージドデプロイ(ポータル + メール + GTD) 誰でも制作・販売可能 誰でも参入可能 利用企業 ↑ → プラグイン開発者 ↑ → 機能充実 ↑ → 利用企業 ↑

図10: kuevicoエコシステム — コアはOSS、プラグインとサービスは誰でも独自に参入可能

WordPressが証明した経済構造

WordPressはWeb CMSの世界標準となり、Web全体の約40%を支えるインフラになりました。その成功の本質は、コア本体の優秀さではなく、誰もが自由にテーマやプラグインを制作・販売できるオープンな経済圏を形成したことにあります。

kuevicoは、AI組織運用の領域で同じ構造を実現します。

WordPresskuevico共通する構造
コア(無料OSS)Core Framework誰でも使える基盤を無料で提供
テーマ業種別テンプレート用途に応じた外観・構成のカスタマイズ
プラグイン(有料/無料)機能プラグイン(有料/無料)サードパーティが自由に開発・販売
WordPress.comkuevico Cloudマネージドホスティングサービス
テーマ/プラグインマーケットプレイスkuevico Marketplace開発者と利用者をつなぐ市場
WordCampExchange Network勉強会コミュニティによる知識共有
制作会社・フリーランス導入コンサル・研修サービス人的サービスによる付加価値提供

オープンなプラグイン経済圏

kuevicoのプラグインやサービスは、京谷商会だけが提供するものではありません。さまざまなプレイヤーが独自に参入し、有料・無料を問わず自由に制作・販売できるオープンな経済圏です。

プラグイン開発者
メール管理、CRM連携、会計連携、SNS自動投稿、多言語対応など、kuevico上で動作するプラグインを誰でも開発・販売できます。
テンプレート制作者
Web制作会社向け、EC事業者向け、士業向け、飲食店向けなど、業種に特化した組織構成テンプレートを制作・販売できます。
導入コンサルタント
kuevicoの導入支援、組織設計のアドバイス、AIスタッフのプロファイル設計を専門サービスとして提供できます。
ホスティングプロバイダ
kuevico環境のマネージドホスティング、バックアップ、監視、スケーリングをサービスとして提供できます。

二重のネットワーク効果

kuevicoのエコシステムには、WordPressにもなかったAI固有のネットワーク効果が存在します。

1
Exchange Network のネットワーク効果
参加企業が増えるほど、知識パケットの量と質が向上し、各社のAI学習コストが下がります。これはWordPressにはない、AI組織フレームワーク固有の価値です。10社が独立に同じ調査をする代わりに、1社が調査して9社が受信する。学習コストは参加企業数に反比例して減少します。
2
プラグインエコシステムのネットワーク効果
利用企業が増えるほどプラグイン開発者が参入し、機能が充実し、さらに利用企業が増える。WordPressが証明した、プラットフォーム経済の正のフィードバックループです。

kuevicoが目指すもの

WordPressは「誰でもWebサイトを作れる」を民主化しました。
kuevicoは「誰でもAI組織を持てる」を民主化します。

コアは永久に無料のオープンソース。その周囲に、プラグイン開発者、テンプレート制作者、コンサルタント、ホスティングプロバイダが自由に参入し、AI組織運用の経済システムを形成する。これがkuevicoの描く未来です。